下刈りのシーズン到来!!
『下刈り』とは苗木を植えたあと、その苗木が元気に育つように、苗木の生育を阻害する雑草や雑木、つるなどを刈り払う作業です。
苗木が植えられる場所は、皆伐したのち、地ごしらえされた日当たりの良い場所で、そういう場所は雑草や他の樹木にとっても快適な生育環境というわけです。下刈りをせず、植栽した苗を放っておくと、周囲の植物との競争に負け、日光が遮られてしまったり、水を奪われてしまったり、風通しが悪くて蒸れたりして成長を妨げることもあります。
下刈りの季節は、大抵7月から8月です。梅雨の時期から夏にかけて雑草や雑木の成長速度がピークに達するので、ちょっと油断すると畑や庭に草がうっそうと茂ってしまうなんてことがよくあると思いますが、それは植物が冬から春にかけてずっとため込んでいた養分を成長のために一気に使い果たすからです。そして秋からまた次の年の成長のために養分を貯えるというサイクルなので、再生力の一番弱まっている『夏』に刈ると効果があるというわけです。
それにしても、背の低い植物しかない山の斜面は、日光を遮るものもなく、高温多湿の環境下での下刈り作業は非常に過酷なものですが、植栽された木々が長い年月をかけて競争しながらまっすぐと育っていくための大切な保育作業のひとつです。